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猫は飼い主のことを「でかい猫」だと思っている 自分のことがよくわかっていない猫たち

 猫は人間にとって「でかすぎる猫」 

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猫は飼い主のことをどう認識しているのか。

飼い主さんとしても非常に気になるところでしょう。

一説によると、猫は飼い主さんのことを自分と同種族だと思っているという話があります。

実際のところどうなのか、さっそく見ていきましょう。

 

猫は自分が誰だかわかっていない

 猫は私たち人間のように自己認識能力を持ち合わせてはいません。

自己認識能力というのは、自分という存在は、だれであり、どこから来たのかということを認識する能力。

簡単に言えば、あなたの出身、あなたの通っている学校、あなたの身長、あなたに属する情報などを自分で判断する力といえます。

 

アイデンティティ認識能力のない、猫は自分が何者であるかわかっていません。

吾輩は猫である」と思っている猫はまずいないでしょう。

そもそも、猫というカテゴリーが彼らには存在しないからです。

 

 

生まれてすぐ見た動物を自分の姿と誤認する猫

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 鏡の前に猫が立ち尽くして、じっと興味津々で眺めているのも上に示したことが理由です。

彼らは自分の姿を知らないので、初めて見た何者かの姿に驚いているわけです。

自己認識能力がないため、自分の姿が一体どうなっているのかわかりません。

動物界には、「鏡」というものも存在しませんから、大方の動物は推測でしか自分の姿を知らないということになります。

 

人間以外の生き物は、生まれてすぐに触れた生物、通常であれば親の姿を見て自分もこのような形なのだろうと推測します。

つまり、自分の姿は生まれた直後に見た生き物の姿と一緒なのだと考えてしまうのです。

犬に育てられた猫、クマに育てられた犬という話が一時話題になりましたが、こういったことが可能なのは、人間以外の生物が持つ興味深い一つの特徴だといえます。

 

 

やはり、あなたを「でかい猫」だと思っている

 仮に、小さいころあなたが猫を拾ってきて、その猫が自分の母親を知らずに育った場合、自分もこの人間と同じような姿なのだろうと猫は推測します。

つまりあなたのことを自分と同一の種族だと思っているわけです。

その場合は、あなたのことを「お母さん」と思っているか「友人」と思っている可能性が高いといえるでしょう。

 

その意味では、猫はあなたのことを「でっかい猫だニャー」と思っていても何ら不思議はありません。

少なくとも、飼い主さんのことは「同じ種族の仲間」だと思っているはずです。

 

 

人間 巨大ねこ説 採用

 自分のことを巨大な猫だと思われている説が有力だということをお話ししましたが、飼い主のみなさんはいかがでしょうか?

私はこれを知ったとき、なんだか面白おかしい気分になりました。

 

普段から私が何気ない行動をしているところも、猫は「でかい猫が何やら妙な行動をしているにゃー」とか、「でかい猫が料理を作っているにゃー」と思われているのかと想像したからです。笑

 

猫が人間をどう認識しているのかというのは、私たち動物行動学の研究内容でもまだ未知数な部分があり、確実なことは言えない現状です。

 しかし、研究という分野から外れて彼らとの生活を思い直した時に、「猫は人間を猫だと思っている」という考えが私には一番しっくりきました。笑

 

 

猫は本当にツンデレなのか? そっぽを向く猫の気持ちとは

 そっぽを向くのは猫がツンデレだから

 

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 そっぽを向くという行動、人間であれば「あなたに関心はありません」といった意思表示でしょうか。

それと同じように、猫に対しても「そっぽを向く=私に関心がない」ということだと思っていませんか。これ全くの勘違いです。

では、猫がそっぽを向くという行為に隠された意外な意味をお伝えしましょう。

 

 

猫が人間と目を合わせようとしない理由

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まず猫にとって目を合わせるという行動がどういった意味を持つか説明しましょう。

猫にとって目を合わせ続けるということは「威嚇行為」です。

「これから喧嘩するニャー」というサインがそこには隠されています。

 

道端でずっと睨み合って硬直状態になった猫を見たことがないでしょうか。

その2匹は今にも喧嘩をはじめそうな勢い、お互いに警戒しているからこそ、お互いの目をずっと見続けるのです。

 

喧嘩をするつもりのない猫は、必要以上に人間のことをじっと見るということはしません。

飼い主さんが何か気になることをしている、いつもと違う行動をしているとなれば、そこに興味

 

示して食い入るように見つめてくるということはあるでしょう。

しかし、猫にとって見つめるという行為はお互いの関係に緊張をもたらす行動なので、

お互いの目を突き合わすような行為はあまりしないといえるでしょう。

 

 

あなたを信用してますのサイン?

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猫がそっぽを向くのは、猫の本能と密接な関係があります。

 警戒心を持っている相手に対してはじっと見つめるという習性を猫が持っていることは

先ほども説明しました。

猫は、敵意を持っているものに対しては常にじっと観察するようにして目を向け続けます。相手の行動や相手の出方をうかがうためです。

 

それに対して、猫がすぐにそっぽを向く理由というのは、「あなたに敵意はありません」「あなたに対して警戒心はありません」「あなたは味方だと思っていますそういう意思表示の表れなんです。

 

本能的に猫は、自分の敵か味方かという視点から人間を見ています。

家で飼っている猫ちゃんが、来客に対して非常によそよそしい態度を示す事からもわかりますね。

初対面の人間に対しては警戒モードなわけですから、食い入るように見つめます。

その人間が自分にとって好ましい存在なのかそうでないのかということを雰囲気から読み取ろうとしているのです。

 ですので、あなたの飼っている猫がなかなかこちらに振り向いてくれないとなれば、それはあなたを信頼しているあかしです。

 

妙なことはしないだろうと思っているからこそ、目を外しても大丈夫だと彼らは考えているからです。

 

そっぽ向いても関心は飼い主さんへ

 

あなたの猫がそっぽを向いている状態でも、猫の神経は大概あなたに向かっています。

これはあなたを信用していないからではなく、あなたの行動が猫に恩恵を与えてくれるものであろうと確信しているからです。

 

少しわかりにくいので簡単に説明しますと、猫はあなたに対して何かしてもらうことを期待しているということです。

 

彼らは非常に自己中心的な性格を持っているので、人間が動く、飼い主さんが動くということはを彼らは「私にご飯をくれる」、「私をなでてくれる」という意味にとらえます。

彼らにとっての飼い主さんは、優しくてあたたかい存在というだけではなく、自分のために動いてくれる「召使い」という存在でもありますので、あなたに関心がないどころか関心おおありなわけです。

 

見つめすぎはNGです

 

以上で説明したように、猫にとっては見つめすぎはストレス、NG行動です。

もちろんそこまで神経質になる必要はありません。

 

人間の場合、よく恋人同士がお互いを見つめあい、互いの親密さを確認するということはありますが、猫にとっては真逆だということです。

 

「さー!これから喧嘩おっぱじめるわよー!」という意味合いも含まれていますから、くれぐれも猫を見つめすぎて圧迫をしないようにしてください。

 

それでもかわいい猫の姿、形、見つめてしまうのが飼い主根性といったところでしょう。笑

 

 

あなたがもし猫を拾ったら 対処法ご紹介

猫を拾った当日に彼らにしてあげたいこと

     s-子猫ちゃん

 

猫を拾って飼うことになった際、人間の側に繊細な配慮が必要になります。

具体的に何をしてあげればよいのかわからないという方が多いでしょう。

猫を拾った際には必ず確認しなくてはいけないことがあります。

短く確認ポイントだけまとめましたので、参考にしてください。

 

 

猫を拾ったらまず動物病院へ行きましょう

 まだペットを飼った経験のない方であれば、 動物を拾ったとしてその状態を確認し適切な処置をするというのは非常に困難でしょう。

特に素人の人間が動物の処置を行うのは危険を伴う場合があります。

そこで、おすすめするのは翌日には動物病院に連れて行くということです。

信頼できる動物病院の探し方についてはこちらをご覧ください。

 

動物病院は里親募集をかけてくれるところが多い

動物の病院は、ペットに関する業務全般を行っているところがほとんどです。

大きな病院では里親などの手配をしてくれるところはないと思いますが、小規模か中規模の病院であれば地域の里親会と連携しているはずです。

もしご自身で育てられないということであれば適切な手引きを第三者からしてもらう必要があります。

その際にプロの獣医師先生の話を聞くことは非常に有用です。

 

 動物病院に行く前にやってはいけないこと

 猫を拾うという優しい方であれば、当然猫に対して何か食べ物と水分補給をさせてあげようとするでしょう。

この行為にまったく問題はありませんが、猫に対する固定観念から間違った食事を与えてしまい、結果として猫の体調を壊すことにつながってしまいます。

そこで拾った当日の食事周りをどうしたらよいのか見ていきましょう。

 

ミルクはあげないほうが良い

人間が飲む牛乳には、乳糖と呼ばれる成分が入っています。

体内でこの乳糖成分を分解し栄養に変えるのですが、拾ってきた猫の体調によってはミルクが下痢や嘔吐などを起こすもとになってしまいます。

その結果脱水症状を起こしたり、衰弱してしまったりしては元も子もありません。

猫には水をあげましょう。

もし、ミルクをあげるのであれば市販されている猫用ミルクを与えてください。

これであればあげて問題はありません。

 缶詰を飼ってきてそのままあげるのはNG

缶詰や魚を猫に与えることがいけないということをこちらで説明していますので、細かい説明は割愛します。

缶詰をあげるのであれば、上の記事で示した方法に従って与えてください。

そのまま与えてしまうのは危険です。

 

以上の二つさえ守っていれば問題はないでしょう。拾ってきて初日ですから、食事周りはここまでケアをしていれば十分です。

以上で示した点に十分注意をしてください。

 

 病院の先生への正しい説明の仕方

 以下の点を先生に説明する必要があります。

● 捨て猫だったということ

● 病院へ連れて行くまでの猫の体調

●当日猫に与えたエサ

● 猫の便の具合 下痢を起こしていないか

● 猫がけがをしている様子であればそれも伝えてください

 

 上にあげたことを先生に伝えれば、あとは先生のほうで処置をしてくださるでしょう。

ここまでやってあげたら本当にご苦労様でしたというところです。

 

以上、猫を拾った際に気を付けていただきたい点をまとめました。

まずは拾い猫の体調と食事周りを確認してあげましょう。

そしてそのうえで先生と話し合いながら今後どうするかということにつなげていただければと思います。

猫だって愛情がほしい  愛情不足が引き起こす猫の問題行動

あなたのかかわり不足が猫を非行に走らせる

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 猫には愛情などわからない?これは全くの誤解です。猫は飼い主さんが示す愛情をものすごく欲しています。そしてときに、愛情が足りないために猫は問題を起こすことすらあります。

では、実際にどのような問題が起きるのか、そしてその予防法を日常で簡単に行える方法でご紹介します。

 

人間も愛情不足だと健康を損ねる

 

愛情に飢えている状態、これを心理学では「愛情飢餓」と呼びます。

人間の場合、愛情不足によって、うつ病心身症精神疾患を患う可能性を高めてしまうほど「愛情」というのは私たちに必要不可欠なものです。

近年、「愛情」の正体は脳から分泌されるホルモンだということが判明しました。

そしてこの愛情ホルモンは、人間の健康を支える各種ホルモン分泌を施す役割があります。

愛情ホルモンとはなんなのか?そしてその働きに関してはこちらの記事を参考にしてください。

愛情ホルモンが不足してしまうと、日常に張りが無くなってしまったり、なんとなくやる気が出ないという倦怠感を感じながら毎日を過ごすことになってしまいます。

愛情を他者から補給されるということは、健康維持の点でも重要なのです。

 

 かかわり不足は猫の非行を引き起こす

 愛情不足が人間に引き起こす問題を少しお話ししました。

では、猫のほうに話を戻しましょう。

実は上で説明した人間の話が、そのまま猫にも当てはまってきます。

周囲から愛情を与えられて育った猫は、情緒的に安定した状態になります。

愛情ホルモンが適切な形で分泌されるために猫の身体機能、精神機能を促進するからです。

逆に、適切な愛情を与えられずに育つと、猫の情緒は不安定な状態になりやすいです。

仲間内で関係がうまくいかない、親と早期に分かれた猫は、攻撃性が強くなる傾向にあります。

 周囲との関係の良し悪しが猫のメンタル状態を決めるといっても過言ではありません。

 

 どんな問題行動を起こすの?

 飼い主さんがあまりかまってあげられないために、猫が起こす行動は以下のような例が考えられます。

 過剰なトリミング

 

トリミングは、犬も猫も日常的にする行動です。

しかし、トリミングは動物が不安を打ち消すためにとる行動でもあるのです。

これが過剰に行き過ぎると、舐めすぎてしまい、皮膚の炎症を引き起こすことになります。

愛情不足は猫の不安を引き起こす要因ともなりますので、不安を打ち消すために過剰なトリミングを行って自分の皮膚をけがさせてしまうこともあります。

 家の破壊工作

 

こちらはお困りの飼い主さんも多いのではないでしょうか?

家の中の畳、高級カーペット、猫は爪を研げる場所であればどこでも爪を研ぎます。

愛情不足は猫のストレスを引き起こしますから、かまってもらえないイライラをほかのものにぶつけようとしてこのような破壊行動をとってしまうことも考えられます。

 夜泣き

 

 夜中に、猫がずっと鳴いていて眠れないということありませんか?

これは「猫のさかり」が原因とも考えられます。

しかし、夜中にそういった行動を頻繁に起こすのであればチェックが必要です。

要因として考えらえるのは、日中なかなか飼い主さんに相手にしてもらえないことを夜中に訴えているという可能性があります。

 じゃあ解決のためにどうしたら良いの?

 

 最近、猫にかまっていない。そして問題行動が増えた。

上にあげた例に当てはまるのであれば、関係をもう一度見直してみましょう。

具体的に猫にやってあげるべきことを簡単に説明します。

この記事の中でも、猫への接し方を解説していますので、参考にしてください。

まずは一日20分、猫とゆったりした時間を過ごす

 猫ちゃんとの時間を増やしてあげてください。

なかなか時間が取れないという方でも、一日20分ほどの時間をとにかくゆっくり一緒に過ごしてあげることが大切です。

かまってあげられる時間が増えれば、猫のほうにも愛されているという実感が生まれます。

飼い主さんとのふれあいの中で愛情ホルモンの分泌が施されますから、猫の情緒も安定するでしょう。

 

猫のツボをおしてあげましょう

猫に「気持ちが良いニャー」という体験をさせてあげるのです。

猫のツボに関してはまた別の記事で説明したいと思います。

飼い主さんであれば、猫がどこを触られるのが好きで、また嫌いかということはお分かりだと思いますので、それぞれの猫ちゃんに合わせたマッサージを施してあげてください。

マッサージは人間にも非常に効果が高く、脳内のセロトニンという快楽物質を増やす効果もあります。これは猫も同様です。

満足すれば、あなたの猫ちゃんは安心して睡眠に入ってしまうでしょう。

 

猫が問題行動をやめたらご褒美をあげる

 猫が問題行動をやめたら、それに対しての報酬をあげましょう。

これにより、問題行動をしなければおやつをもらえると猫は学習します。

もちろん過剰なおやつあげすぎは体に毒ですので控えていただきたいですが、一時的な解決としては非常に有効な手段です。

 

 安心感と愛情を猫には与えましょう

 ここまで読んでいただいた方であればもうお分かりだと思います。

情緒の安定こそが、猫の問題行動を止めるための手段です

そして、情緒の安定には愛情ホルモンを供給してあげることが何よりも処方箋となります。

現代の私たちは非常に忙しい毎日を送っていますし、なかなかかまってあげられないこともあるでしょう。

しかし、もしそれで問題行動を起こすことがあれば余計に飼い主さんのストレスは増してしまい関係が悪化してしまいます。

 

まずはゆっくりと腰を落ち着けて、飼い主さんのほうから動物のほうへ歩み寄ってあげることが彼らの行動を整える一番の方法です。

 

「動物には安心感と愛情」

忙しいときにこそもう一度彼らとの関係を考え直してみましょう。

 

 

 

 

猫との距離感は恋愛関係と一緒 飼い主さんが知っておきたい猫の習性

 

猫付き合いは手がかかる彼女、彼氏との関係と一緒!?

 

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大切な猫ちゃんとの時間、できれば濃密に過ごしたい。

でも自分の時間もほしい!両立するのが難しいのが彼らとの関係です。

どうしたらそんな「もやもや」がすっきりするのか解説します。

 

1から5までの項目を作りました。

猫の特性→飼い主さんのベストな接し方に結んでいきます。 

では一緒に進んでいきましょう!

 

 

犬は集団主義。でも、猫は本当に個人主義

 

「猫は孤独を好む生き物」「猫は放っておいても大丈夫」、「猫は一人で遊ぶのが好き」。どうやら、こういった考えが定着しているようです。

しかしというのは、単独行動を好む動物でありながら連帯意識を大切にする動物だということがわかっています。

 まず知っていただきたいのは、猫が単独行動を好むのは、縄張り確保のためだということです。テリトリーを確保するために一匹オオカミをやる必要があるのです。

また、猫は友人同士でテリトリーを分け合うことはしません。

完全に独立採算性の世界です。

 

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猫に対しては、群れで居場所を作ります。共同採算性とでも言えるでしょう。

犬にとっては仲間同士で過ごす場所こそが憩いの場所なのです。

祖先が草原で暮らしていたことから、犬は群れを組むようになったということはこの記事で説明しましたね。

 

犬とは違い、猫は単独で自分のテリトリーを持つことを好みます。

縄張りが確保できたら、猫も犬と同様自分の属する群れの中に戻っていきます。

 私たちが普段から抱いている「猫は孤独好き」というイメージは、彼らの断面的な特徴して捉えられていなかったために起こった誤解だといえます。

 

 

猫はかまってちゃん世界代表

 

1、さみしがり屋

2、承認欲求が強い

 

以上の2点、これは多くの猫に共通する特徴です。

単独で行動するは、群れの中に戻れば一変します。

非常に承認欲求の強い動物へと変貌するのです。

猫は、自分の仲間との関係であっても「縄張り」に関してはとても敏感です。

「縄張り」を守るためであれば仲間との闘争も平気でおこします。

(あたかも、会社内でのポスト争いのようです)

仲間内での評判というものも、猫のテリトリーを決める大きな要素になってきます。

だからこそ、承認欲求が強くなるわけです。

 

 

自分の立場をしっかりと維持することが、群れの中での居場所を確保することにもなりますから「周りに認めてもらう」ということが重要になってきます。

 それゆえに、猫はかまってほしいときには全力でかまってもらいに来ます。

「認めてよー」と言っているのです。

新聞を読んでいても、パソコンをしていても飼い主の事情などお構いなしなわけです。

まさに猫はかまってちゃんの代表格だといえるでしょう。

 

 

かまってちゃんにどうかかわる?

 

まずは飼い主さんが、猫のテリトリーを尊重してあげることが大切です。

一人で行動したいときには、それを見守ってあげること。

あまり手は出さないでください。

 

一人で行動することは、猫にとって「縄張り確認」の行為です。自分の身の回りに変化はないか、異常はないか、自分の居場所はきっちり確保できているかを確認している行動なのです。

 

それが終わったら飼い主さんのところへ戻ってくるか、食事、睡眠に入ります。

飼い主さんのところに来たら、猫の承認欲求を満たしてあげてください。

具体的には、なでる、猫に話しかける、猫にマッサージをしてあげるなどで十二分でしょう。

 

人間の心理学では、これらの行為を「ストロークの交換」などといいますが、「プラスのストローク」を猫に与えてください。

プラスのストロークとは、ほめる、なでる、温かい言葉をかけるようなふれあいのことです。

 

満足すれば、猫は睡眠タイム、しばらく寝た後にまた食事、探索活動に戻ります。

 

 

猫が持つ「5つの周期」を理解しよう。

 

猫の周期は主に5つに分けられます。

睡眠→遊び→食事→探索活動→群れの中での活動です。

猫の人生はこの繰り返しで回っていきます。(人生じゃなく猫生でしょうか 笑)

まずはこの5つの周期があるということを、理解してあげてください。

そして、それぞれの周期にどの程度参加したらよいかを、猫の性格を見ながら決めていきましょう。

 

あなたの猫ちゃんが、5つの周期のうち、どこで飼い主さんと過ごしたがっているのかを確認してあげましょう。睡眠かもしれませんし、場合によっては食事を一緒に取ることを欲しているかもしれません。(食事はちょっと大変そうですよね)

 

適切な配分でかかわりを持ってあげることで、猫からの飼い主さんへの熱い一票が入ります。

そうなれば、あなたもより良い関係を彼らと築くことができます。

加えて、明確な配分をすることで飼い主さんのストレスも激減するでしょう。

 

 

最後に 猫との関係は恋愛関係だ!

 

もし今まであまり良い関係が築けていない、猫から好かれていない気がするというのであれば、もしかしたら飼い主さんが5つの周期を無視した接し方をしてしまっていることが原因かもしれません。

周期ごとに分けてぜひ見直してみてくださいね。

どこかの周期で関わりすぎてしまったり、もしくは全く関わらなかったり。

関係悪化も、接し方のアンバランスが原因かもしれません。

 

飼い主さんもなかなか猫にかまってあげられなくて「自分はひどい飼い主だ」なんて思わないでください。

適切な管理をすれば、飼い主さんも猫もお互いに満足する関係が構築されますので大丈夫です。

 

 猫との距離感は、つかず離れずの関係です。

本当に濃密な時間を過ごせるときもあれば、まったく見向きもしない時もあります。

そういう意味では猫との関係は一種の恋愛関係です。

ちょっとマイペースでわがままな彼氏、彼女ができたくらいの気持ちで、彼らを尊重しながら、自分のことも尊重する関係を築いていくのがベストでしょう。

 

時々猫に時間を支配されていると感じたら、ちょっと参考にしてみてくださいね。

猫に魚をあげるのは毒を盛っているようなもの

 

猫に魚の組合せは問題あり

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 夕暮れの中、港町で、漁師さんが帰ってくるのを待ちながら、魚を目当てに立ち尽くす猫。

みなさんもこんな光景、一度は目にしたことがあるのでは?

 猫に魚をあげるということは、下手するとその子の寿命を縮めてしまう恐れを含んだ行為なのです。

 

1から5までの項目に分けて説明しています。

魚が猫に良くない理由→じゃあ、食事はどうしたらいいの?

という流れです。

 では一緒に進んでいきましょう。

 

 

 魚は猫にはカロリー高すぎです

 

魚には栄養が豊富に含まれています。

タウリンDHAたんぱく質、生物の成長と健康には非常に優れた食べ物です。

しかし、これが猫となってくると話は別。

猫に魚は毒にさえなりかねません。

 猫の消化器官は人間の消化器官とは性能が違います。

人間が簡単に消化できるものでも、猫には消化が難しい場合があります。

人間の消化器官は大きくて強力、猫の内臓は小さくて非常に繊細なものです。

 

猫が魚の消化を行う際には、大きなエネルギーを必要とします。

先ほど述べた、たんぱく質タウリン、塩分を消化しようとするわけですが、この際に猫の体内器官はフル稼働状態。

つまり、魚をあげることは、猫の内臓への負担を増加させることと同じ行為なのです。

人間でも働きすぎは体に毒ですよね。どんな強靭なサラリーマンでも適度な休息は必要です。

同様に、猫の内臓も働かせすぎては倒れてしまいます。

過剰な内臓労働を強いることは、一時は問題がないように見えても後々健康に害を与えることになります。

 

猫の内臓を長持ちさせることが、猫の長生きにつながります。

実際に猫の死因の多くは、腎不全、心臓病です。

この多くは、飼い主さんの食事管理で十分に防げます。

くれぐれもカロリーの高い魚をあげすぎないようにお気を付けください。

 

この事実は、すでに獣医師さんにとっては常識。

あなたのかかりつけの獣医師さんも「猫に魚をあげることはよくない」とおっしゃると思います。

 

 

市販のフードに含まれる魚にお気を付け

 

市販されている猫缶やフード、そのほとんどが猫を誘惑するために、魚介系のだしを使っています。

魚介系粉末は魚を接種するのと同じような影響を猫の体にもたらしてしまいます。

猫からしたら非常に美味なわけですが、これが猫の健康には大敵です。

 

特に、市販のフードは非常においしく作られていますので、人間でも食べることが可能です。(一度食べてみましたが普通に食べられました笑)

一方で、やはりおいしいものには裏がある。

コンビニなどのフードには、猫の味覚や嗅覚に訴えかける添加物が使われていますし、カロリーの高いものが多いはずです。

フードを販売している会社も、より売り上げをとるために商品の差別化を行っていますから、あれやこれやと手を変え品を変え、猫の舌に訴えるものを作ろうとするのです。

そういう意味では、猫の健康を本当の意味で考えた商品は実際のところ少ないです。

 

 

おやつにちょっと待った!

 

上に書いた知識を踏まえて考えていきましょう。

猫におやつはあげてよいのか?

答えはイエスとノー半分ずつです。

「はい、あげてもいいです。ですが、ぜひ量を考えてあげてください。」

 

先に説明しましたが、やはりおやつの中にも魚の成分は含まれています。

そのほか添加物も。

猫に消化しやすいように加工はされていても、あげすぎは体に毒でしょう。

特に今まで毎日のようにおやつをあげてきてしまった飼い主さんはご注意ください。

ぜひとも、量を減らしてあげるようお願いします。

 

足元に来て、あのおねだりするようなまなざし攻撃に負けてしまい、仕方ないからあげようか、と考えてしまう飼い主さんのお気持ちもよくわかります。

でも、あなたの大切な猫を長生きさせるためには適切な分量に絞ることが大切なのです。

 

そういった方にとって、猫におやつをあげるというのは習慣になっていることでしょう、これは猫にとってもそうですね。

ではどうすればよいのか、簡単ですが、具体的な方法を示します。

 

 

一分あればできる食事改善法

 

猫の好むおやつをあげたくなるのが飼い主魂

私はおやつを全否定するつもりはありません。

おやつをあげるという行為は猫とのコミュニケーションの一環だとも言えるからです。

 

そこで提案したいのは、あまりに簡単すぎて盲点だった方法、一分間あればできることですのでぜひ実践してみてください。

 

以下の3つが日常で行えることです。

 

●おやつの味を薄めましょう

温かいお湯を用意してください、その中に猫にあげるおやつを5秒ほど浸します。

そのうえで、軽くもんだほうがよいでしょう。

水面に塩分と油がういてきたら、お湯からあげてください。

の状態で猫にあげましょう。

余計な脂分、たんぱく質がお湯で落とされます。

こんな簡単なことでも、やる前と後では全く違ってきます。

 

●フライパンでおやつをあぶる(さらに効果を倍増)

これは、キャットフードのような硬いおやつには不向きですが、ささみジャーキーのような柔らかい素材のものであれば通用します。

上の方法と併用してください。

まず、フライパンでおやつを素焼きします。その後、先ほど示したようにお湯に通してください。

実はこんな簡単な作業で塩分はほとんど落とされます。

もともと、おやつに含まれる塩分は、塩化ナトリウムという成分です。

この成分は焼くことによって、水分を失い、結晶化される性質を持っています。

結晶化されてしまえば、あとはお湯で落とすのは簡単です。上の方法と合わせれば、大部分の塩分と脂質は落とされるでしょう。

 

●超簡単!単純におやつ量を減らす

繰り返しになってしまいすいません。

これは超簡単な方法ですね。おやつの量を一か月に2,3回に減らしてください。

「物足りないニャー」という声が聞こえてきそうですが、これも猫ちゃんのためです。

あげないに越したことはないでしょうが、難しいと思いますので、分量を背いんげんしてくださいね。

 

 

 

 食事節制と飼い主さんとのふれあいを両立

 

私はおやつ全否定派ではありません。無論、健康重視のベジタリアンでもありません。

私たちが食べるのものには少なからず添加物が含まれていますから、多少の接種は致し方ないです。

しかし、もし私たちが飼っている猫に対して、食事の面から彼らの健康をサポートしてあげられるのであれば可能な限りできることはやってあげたいというのが私の考えです。

 

魚は猫にとって決して良いものではない。この知識を踏まえて、食事を飼い主さんがしっかりと管理してあげてほしいと思います。