猫の性格に最も影響を与える、環境要因3点
猫は周囲の環境にどのような影響を受けるのか?
そして猫の性格を作るのにどの程度それが関係しているのか。
動物の性格形成も基本的には人間のそれと変わりません。
では具体的に、環境要因と性格の関係性についてみていきましょう。
猫の性格は、前回お話しした遺伝的な要素も含めて、生後3週間から、1~2歳の間に決まります。
遺伝的な要素は、性別、毛の色、長さ、種類、これらのものに分けられますね。
これに関しては以前の記事で説明しましたので、まだご覧になっていない方はこちらからどうぞ。
では、遺伝的要素ではなく、環境が猫の性格にどのような影響を与えるのか実際に見てみましょう。
飼い主さんの性格は猫の性格を作る
ペットにとって一番近い存在なのが飼い主さんでしょう。
そして、飼い主さんの性格が猫にも大きな影響を与えるということがわかっています。
たとえば、神経質な飼い主さんのもとで育った猫は、同じく神経質な性格の子になりやすいです。
これは、飼い主さんが細かく猫をチェックしすぎたりすることが猫の不安や心配を生み出してしまうからだといわれています。
また、飼い主さんの感情の状態も、猫の性格を決める要因です。
飼い主さんの感情の状態が比較的安定していれば猫も安心して過ごせるので、割とおっとりした猫に育つでしょう。もちろん活発さも備えたうえで。
しかし人間の情緒が不安定であると、猫はそれを空気や雰囲気として感じ取ります。
よって敏感な性格が作られていき、だんだんと神経質な性格として固定してくるわけです。
猫が人間の感情を理解しているのか、これに関しては下の記事をぜひ参考にしてください。
食べ物も猫の性格に影響
良質な食べ物をとることは猫の性格までも決定します。
人間でもこれは同様ですが、栄養状態の良し悪しは、血流、ホルモン分泌、精神状態、情緒の安定までも決める大きな要因なのです。
ある研究では、うつ病を患った方に対して食事療法を提案したところ、約1か月で完治したということがしめされました。
極端な例かもしれませんが、私たちが普段食べているものが精神状態、すなわち性格にも大きな影響を与えているということは想像に難くないでしょう。
猫でも同じことが言えます。
良質なものを食べていることは猫の情緒をまず安定させます。
具体的に、精神状態が安定するということは、今まで非常に攻撃的だった猫がだんだんと落ち着いていく、元気がなかった暗い子だったのに、よく遊ぶようになったというような変化です。
食事は生物の基礎をなすものですから、性格を決定するといっても過言ではありません。
同居している動物が強く影響する
これは猫の性格形成の中でも特に強い効果を持っています。たとえば、同居している猫がいる場合、一方の猫がリーダーシップが強く、立場が少し強い場合、片方の猫はおっとりしたタイプの性格になる傾向が多いです。
兄弟猫などがいる場合は、猫が遊ぶ中で自然と競争心が育てられて、活発で好奇心あふれる性格が作られることもわかっています。