「猫への箸うつし」 食事に潜んだ意外な危険性
ペットに人間の箸でご飯をあげるのはNGなわけ
私たちが普段食事をとっている最中、食卓に猫が好むものが並んでいると、机の下には猫の姿。
そこでついつい私たちも、何かあげたくなってしまいます。
しかしこの何気ない日常の一幕に、飼い主さんに注意していただきたい危険が潜んでいます。
魚をあげること自体が愛猫の寿命をむしばむ
猫の好む魚、これをあげること自体を控えたほうが良いということに関してはこちらの記事で説明しましたのでぜひ参考にしてください。
人間の食べる魚、調理した段階では通常、多くの脂分、塩分が含まれています。
この塩分や脂肪分が猫の内臓に蓄積され彼らの体内器官に過剰な負担をかけるというものでした。
内臓の健康をより長く持続させることが、猫の寿命にとっては非常に大切なことです。
長生きさせたいと思うのであれば、猫に魚をあげることは避けましょう。
箸うつしで食べ物あげていませんか?危険です
いわゆる箸うつしで食べ物を動物にあげる行為。
これをする際には、当然、動物の唾液と人間の唾液が箸に付着することになります。
動物の唾液がついた箸を人間が使うとどうなるのか、それを説明しましょう。
猫の唾液に含まれる「パスツレラ菌」の危険性 ペット感染症とは
主に犬と猫の口の中に含まれている菌の名前です。
犬の70%、猫の100%がこの菌を持っています。
動物にとってはごく当たり前の菌で彼ら自身に害はありません。
しかし、この菌が人間にとっては時に、病気をもたらすリスクを含んでいるのです。
ペット感染症という言葉をお聞きになったことがあるでしょうか?
これはペットから噛まれたり、ひっかかれたり、その時に適切な処置を行わなかったために発生する感染症の一種です。
具体的な症状は、体の倦怠感、風邪、発熱などの症状を伴います。
日本でもまだ知名度があまりなく、適切な周知が行われていない病気です。
もちろん、治癒は十分可能ですが、症状の重さは人それぞれであり、場合によっては危険を招くことも考えられます。
高齢者、小さなお子さんなどは体に入ってきた菌を撃退するのに、十分な体力がないですから菌に負けてしまい、症状が長引くことが考えられます。
食べ物を与えるときは、動物用の小皿を
かわいいペット、箸うつしでそのままあげてしまいたくなる気持ちはわかります。
しかし、上に述べたようなことを未然に防げるのであればしっかりとした対策が必要なわけです。
動物と飼い主さんの良好な関係を保つためにも、ある程度の思慮が必要になってくるでしょう。
ですので、食事中に人間の食べているものを少し与えたいという場合は、小皿に取り分けてあげてください。
日常の中でペットと触れ合う分には問題はない?
日常の中で、私たちが注意したほうが良いことがほかにもあります。
ペット感染症というものは、通常のふれあいの範囲であれば発症はしません。
特に体力のある若者や、壮年期の方には問題を引き起こさないでしょう。
しかし、動物の唾液が人間の体内に入るのは何も食事中だけでありません。
注意していただきたいのは、あなたがペットに噛まれた際です。
動物の唾液が血液の中に入ることになりますので、混入したパスツレラ菌から発熱、患部の炎症などを引き起こす可能性があり、噛まれた際にはそのまま放置せずにすぐに消毒などの手当を行ってください。
小さな傷であっても後々厄介なことにならないために、処置をしておくことをお勧めします。
まとめ
私たちがペットと触れ合うことは、飼い主さん、そしてペット自身にとっても非常に大切なことです。
彼らと親密な関係を築くことは私たち人間の生活に彩りを与え多くの恵みをもたらしてくれます。
しかし、彼らとの良好な関係のためにも、防げるものは防ぎましょう。
これが今回の記事でお伝えしたいことです。
具体的に注意していただきたいのは、食事中、そしてペットから予期せぬ傷を受けた際です。
ぜひ飼い主さん自身がしっかりした知識と意識をもって、彼らとの関係を深めつつ、リスクに関して避けられるものは適切に対処していくことをお勧めします。