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つい猫の鳴き声に根負けしてしまうあなたへ 猫の知能を知りましょう

 猫は人を利用する達人だったというはなし 

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 猫の学習能力は一体どうなっているのか。

飼い主さんとしては気になるところでしょう。なぜかというと、時々猫に利用されているのではないかと感じたことはないでしょうか?

実は猫は知能指数こそ犬に劣るといわれていますが、人間にすり寄る学習能力は非常にたけた動物なのです。

世渡り能力は、かの武将「豊臣秀吉」以上の人たらしの能力の持ち主です。

 

では猫の学習能力がどのように強化されていくのか見ていきましょう。

この記事で私たち飼い主も、猫の学習を強化しているということがお分かりいただけると思います。

 

 

猫は計算して鳴いている?

飼い主が何かをしているときに限って、足元で「にゃーにゃー」と鳴きつかれたことはありませんか?

冷蔵庫を開けて袋をガサガサさせた途端に、猫が飛んできた。

そしてお決まりの「にゃーにゃー」。

 

飼い主であればこのような光景はもはや日常茶飯事です。

そこで私たちが気になるのは、計算してやっているのかということ。

答えは「はい、計算してやっています」ということになります。しかし、これがYESといえるためには飼い主さんの参加がなくてはならないということです。

少しわかりづらいので、以下で解説をしていきましょう。

 

 

猫の学習は飼い主さんのせい?

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猫は優れた学習能力の持ち主です。

学習能力の中でも最も優れているのが、条件反射の能力でしょう。

この条件反射とは、私たちがレモンを見たときに口の中に唾液があふれてくるあの現象です。反射能力の高さは、猫の俊敏さや反応の素早さを見ても容易に想像できるでしょう。猫の行動に「こいつ、反応が良いなー」と感心した飼い主さんも結構多くいらっしゃるでしょう。

 

しかし条件反射というものは、反応を強化する刺激があって初めて成立します。

飼い主さんがある特定の行動をとったときに、猫が鳴きついてくるとなれば、それはあなたが取っている行動が猫の「鳴く」という行動を強化してしまっていることになるのです。

 

 

猫は人間に期待をする生き物

猫がこちらをじっと見て鳴いているとき、そこには猫なりの訴えがあります。

単に話しかけているということもありますが、何かを要求していることのほうが多いでしょう。

 

そんなとき、「抱っこしてー」とか「かまってー」とかだったら飼い主として大した問題はない。

これが食事となると話は別。

あなたが鳴き声に負けてしまい、おやつをあげまくると、猫はどう学習してしまうか。

 

彼らは「鳴けばおいしいものが必ず手に入るニャー」と学習することになります。

つまりここで、「鳴く=おやつがでてくる」

ということを学習させることになります。これが条件反射の完成です。

 

 

鳴く=おやつの図式 実は私たちのせい?

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上の説明でお分かりいただけたと思いますが、猫に例で上げたような学習させてしまっているのは私たちだったのですね。

猫の条件反射の能力の高さと、それに負けてしまう私たちの心理が合わさって、彼らの学習能力を飛躍的に高めていたのですね。

 

これが猫の人たらしの能力の高さの秘密です。

 

私たちの寄与+猫が生来持つ学習能力

これが合わさって彼らの賢さを作り出していたのでした。

まとめれば、猫の学習能力は私たちのおかげ?で成り立っているということになります。

 

そんな猫の知能の働きと私たちとの関係を踏まえつつ、次回は「学習」を変えることで猫の問題行動を減らす方法について考えていきましょう。